体育館の殺人 レビュー

 

評価 ★★★★☆ 

一言感想・読みやすい学園ミステリ ラノベ好きな人に◎

 

※※ネタバレ少な目な感想※※

 

レビューで「ライトノベルぽさがある」とあって読み始めたら「そうでもなくない?」

その後も読み進めていくと探偵役のキャラ・裏染天馬が出てきたところで「確かにラノベっぽい!」ってなりました。

 

人の話聞かないでオタクトークを始める変人。彼の話に出てくるオタトークとらドラエヴァくらいしか分かんなかった…。

奇抜なキャラ付けで自分がオタクだからこそ振る舞いが痛いな!と思ったけど、探偵役って大体変人が多い気がするし…とまだ受け入れられたかも。

 

IQがサボテン並み(2)なのでミステリって大体ついていけないのですが、これはスルスルと読めました。

推理披露の場では、その場にいる皆に説明という体で読者にも順序立てて推理してくれます。

 

また結構な数の登場人物がいますが、「アフロ頭」「大和撫子」なんて風に見た目を記号化して描写してくれるので、「あれ、この子ってなんだったっけ?」とド忘れすることが少なかったです。

推理小説では当たり前なのかもですが、巻末に簡単な登場人物紹介もあるので安心。

 

舞台が高校の体育館で、体育館の構造の説明とか、部活のやりとりなんかは懐かしさや学園モノを感じられて良かったです。

 

※※以下ネタバレ含む感想※※

 

 

裏染天馬…

部室を私物化してなお、学校側にバレてないところや個性的な幼馴染がいるところなんかは非現実みがあってラノベっぽいです。

 

自分がオタクだからこそ、関係ない場面でオタトーク挟んだり、例えがオタク作品からっていうのがめちゃくちゃ痛々しく感じたよ!!w

オタク同士の会話ならどんどんやったれって感じだけど、知らない人にやるのは見ててうわああってなるから止めてほしい…w

 

でも途中からの登場になるのに、強烈な印象を残していったので、結果的にはいいキャラ付けだったんだと思います。個人的に見てて共感性羞恥食らうから嫌なだけで。

 

生徒が部活動の時間帯にトイレ行きたくなったらどうするんだろう、とか本編に関係ないところが気になってしまいました笑

 

というか、登場人物紹介のページ見たら「駄目人間」て書いてあって笑った。

 

袴田湯乃…

一応この本では表の主人公?

裏染が探偵として関われるような役割で、報酬をちらつかせて協力を仰いだり、兄が警察って立場から橋渡ししてたり結構重要な立ち位置なのですが、

彼女自身普通の女子高生で没個性的な性格なので印象が薄目です。

 

向坂香織…

なぜかお団子頭か短いポニテで、赤いヘアピン沢山留めてるイメージがついてました…。

サブカル系というか、ニッチなものが好きそうな印象なので、眼鏡ビジュアルなのがすごい頷いてしまいました。(なぜかそういう子は眼鏡かけてる印象が…二次元での話だけど)

描写無視してるけどこんなイメージ。

 

梶原和也…

もじゃもじゃのアフロ頭の部長。

ちょこちょこ登場してて気の良さそうな人柄っぽいなあと勝手に好感抱いてました。

演劇部がノリノリでリアカーの演劇始めてるとこは和みました。

 

八橋千鶴…

大和撫子」風の見た目でこの名前てすごい和な感じ!はんなりはしてるけど、そこまで和な要素は感じないです。

全然関係ない作品(十三機兵の薬師寺恵)のイメージが勝手についちゃって、眼鏡かけた黒髪美人のビジュアルで脳内再生されてました。

ちょいちょいアシストしてくれるのは白戸みたいな好事家で、好奇心からかと思ってたらまさかの。

演劇部が和気あいあい楽しそうなのに対して生徒会は表面的には楽し気に微笑んでいる感じがして少し怖い。

 

針宮理恵子…

ハリミヤって珍しい苗字だなあと思ってたら、完全にくぎゅうイメージの名前じゃん!!w

(他の人も苗字二次元っぽさあるので、もしかして皆声優から取られてたり…する?)

女子がカツアゲってあんま無い気が…するけど、実際はどうなのか知らない。

 

仙堂…

裏染の自由過ぎる行動にキレてたのに、最後きちんとお礼を言っていて大人だなあと思いました。

 

袴田優作…

若くして良い立場についてるけど、裏染の自由な行動に仙堂と共に振り回されてたのが目立つ。

完璧なメモの取り方とか、仕事出来るんだろうなあと思わせます。

若干ヘタレ入ってるような気もする。

妹も加担しているからか裏染にも比較的協力的。